シーリングとは

埼玉県を中心に、外壁・屋根塗装から室内リフォームまで、お家のお悩みなら何でも解決する株式会社リフォまるです。
シーリング(コーキング)というものをご存じでしょうか?

コーキング

触るとゴムのような弾力がある部分がシーリングです。
このシーリングですが、主に隙間から水が侵入するのを防ぐ為や耐震を目的に使われます。

以前の記事
外壁を3回塗る意味と膜厚について」でも外壁塗装は防水の意味で行いますと説明をしました。

隙間の防水ということでこちらのシーリングはとても大切な工事となります。
シーリングって工事が必要なのかわからないという方、是非とも今回の記事を参考にされてください。

シーリングというのはいつから出てきた?

日本にシーリングが来たのは1951年になります。
その頃は輸入されたシーリングが使われていました。
日本で生産されるようになったのは1955年からになります。

1964年に入るころ、1成分形のシリコンシーリングが登場します。
その後昭和40年代初めにサイディングと呼ばれる外壁材が登場しました。
サイディング
このサイディングはモルタル外壁と同レベルの防火性能があり、工場生産で製造ができ、左官さんを必要としない外壁でした。
左官さんがいてくれないと成立しないモルタルよりも大工さんの手でも施工ができる外壁として登場した画期的な外壁です。
モルタル
サイディングとシーリングは切っても切れない関係です。
1972年になってくるとシーリングの使用頻度が増加し、日本建築学会JASS8防水工事に正式に「シーリング工事」が制定され、日本シーリング材工業会にはシーリング管理士」制度が開始します。

このようにシーリングが使われるようになったのは50年ほど前ということになります。
小さいころに住んでいた家でシーリングの工事なんてなかったのにと思う方もいるかもしれませんが、居住性(高気密・高断熱)・外観デザインの良さを追求するあまり外壁塗装やシーリング工事が必要になってきました。

メリットも多いですが、メンテナンスも必要になってきたということで長く居住していくためにもシーリングについて少し詳しく見ていきましょう。

外壁塗装に用いられるシーリング材とは

近年DIYが盛んに行われるようになってきました。
ネットの普及が浸透してきていろいろな情報が自分で集められるようになったことが大きな原因かと思いますがシーリングというのにも使う場所によって種類が存在します。

例えばホームセンターで見かけるチューブ状のシリコンシーリングはお風呂場や壁の穴をあけてしまった時の目隠しに使うことが多いです。ですが外壁のシーリングには適していません。

シーリングの種類

大きく分けると以下のような図になります。

成分 種類 主成分 塗料付着 塗料変色 硬化速度 硬化追従
1成分形 湿気硬化型 シリコン系(脱オキシム形) ×
変性シリコン系
変性シリコン系(低モジュラス)
ポリサルファイド系
ポリウレタン系(ウレタン)
酸素硬化型 変性ポリサルファイド
乾燥硬化型 エマルジョンタイプ アクリル系
SBR系
溶剤タイプ ブチルゴム系
非硬化型 油性コーキング系
2成分形 反応硬化型 シリコン系 ×
変性シリコン系
ポリサルファイド系
ポリウレタン系(ウレタン)
アクリルウレタン系

下記のようにシーリングには種類とその種類によって使うべき場所があります。

種類 施工箇所 用途
アクリル系
  • ALCパネル目地
  • サッシと壁の隙間
  • 天井と壁の隙間
  • モルタル壁のひび割れなど
ALCパネルの【目地、塗装クロスの下地処理】
硬化後、弾性体となり湿った面にも使用可。
ALCパネルの立て目地新築時のALCパネル目地に使われていますが、耐久性がないため、改修時にはほとんど使われません。
ウレタン系
  • コンクリート
  • ALCパネル目地
  • 石材ストレート
  • 木材
  • 金属
  • 柱と壁の隙間
  • 配管・ダクト回りの目地など
【塗装の下地処理、ALCパネルの目地止め、チークデッキの目地
硬化後にゴム弾力性を持つ。コンクリート、ストレートなどに対し汚染がない。耐久性は一番ありますが、そのままの状態ですと紫外線に弱く、また、ホコリを吸い付けてしまい汚れやすいため、塗装で被せる場合に使用します。そのほか、船舶のチークデッキ専用に特別に開発された1成分形ポリウレタン系ジョイントシーリング材があります。
シリコン系
  • 窯業サイディング目地
  • 木間パネル目地
  • アルミサッシ回り
  • 金属・金物回り
  • ALCパネル目地
  • 金属サイディング目地
  • 金属屋根折板部・ハゼ部
  • 大理石、モルタル、コンクリート
  • ガラス回り
  • 陶磁器
  • プラスチック
  • 石目地やタイル目地
  • 配管・ダクト回りの目地
  • 屋上シート防水下地
  • 端木部目地など
【外壁、媒体、板金などのシーリング】
長期の耐久寿命をもつ。変性シリコーンは、塗装可。
紫外線に強く、乾燥後はホコリも付きにくいため、仕上げ面として使用します。
(塗装との密着が弱いため、上から塗装をかぶせる時には使用しません。)
耐熱性(-40度~150度まで)、耐震性に優れており、特にガラス類によく接着する特性があります。
ブチルゴム系
  • 配管・ダクト
  • 各種パネル及びボードの継ぎ目
  • 屋根防水層の立ち上がりなど
【ルーフィング材の継ぎ目や配管・ダクト回り目地用】
粘着力が強く皮膜を形成するが、内部は非硬化。耐候性はあまりよくない。
プライマー無しで付着します。
油性系
  • 窓・ドアなどの枠
  • 各種パネル及びボードの継ぎ目
  • 屋根防水層の立ち上がりなど
【板金加工】
酸素と反応して表面だけ硬化して膜を張ります。
粘着力が強く皮膜を形成するが、内部は非硬化。耐候性はあまりよくない。
ポリサルファイド系
  • サッシ
  • 大理石
  • PCコンクリート
  • ガラスとサッシのグレージング
  • 笠木のジョイント部
  • 屋上シート防水下地
  • 端末部目地
  • 配管・ダクト回りの目地など・・・硬化後にゴム弾力性を持つ。

長期の耐久寿命をもつ。

【PC板、サイディングなどの目地】
表面にゴミ、ほこりが付きにくい特性があります。一方柔軟性があまり無く振動の大きい金属類への使用には適さない材料です。
耐熱性(-20度~80度)

このようにシーリングには種類や用途によって様々な使い方をされています。

シーリングとコーキング

シーリングの話をしていてシーリングのことをコーキングという方もいらっしゃるかもしれません。

結論から言うと建築で用いられるシーリングとコーキングは同じものを指します。

コーキングはもともと木船建造時に外板の木と木の間につめる行為をコーキングと言い、シーリングは気密性や水密性を維持することを指します。

わかりづらいと思いますので職人さんがコーキングやシーリングという言葉を使った時には同じものと認識いただけたらと思います。

シーリングのブリード現象とは

外壁のつなぎ目を埋めているシーリング、またはモルタルのひび割れに使った際のシーリングなど年数がたつと色が変色して黒ずんできます。
この黒ずみを「ブリード」と呼びます。こうなってしまう現象を業界では「ブリード現象」と呼びます。

ブリード現象

シーリングは耐震や気温や熱の差で膨張収縮するために柔軟性が必要な部分ですので「可塑剤(かそざい)」という柔軟性を与える添加物が含まれています。この添加物がにじみ出てくることで外壁の塗料や汚れと反応し起こるのがこのブリード現象です。
「可塑剤(かそざい)」が柔軟性を与えるといいましたが、この可塑剤はねばねばした添加物です。
外壁塗料を上から塗ったとしても下からねばねばした可塑剤がにじみ出てきます。
ここに砂埃や外の汚れが付着することで黒ずみになっていきます。
補修工事を行った3年後には写真のような状態になってしまいます。

幸い家に対して悪さをすることはありませんがモルタルのお家でヒビの補修に使ったシーリングが黒ずむと見栄えは劣ります。
また黒ずみの原因が外の砂埃やゴミだとするとあまり良いとは言えません。
せっかくきれいに建てたお家が補修でどんどん汚くなるのは避けたいところですよね。

ブリード現象の対策

現在では可塑剤をあまり使用していないノンブリードのシーリング剤も出ています。可塑剤があまり入ってないのは柔軟性的に大丈夫なのか心配になる方もおられるかもしれません。
そこで使っているのが低モジュラス型と呼ばれる型のシーリング材です。
モジュラスとはその物体が原型を保つために抵抗しようとする力のことで低モジュラスのシーリングは戻ろうとする力が弱く、高モジュラスになると戻ろうとする力が強くなります。
低モジュラスの方は微妙に動くお家(木造住宅の外壁など)に使われて鉄筋コンクリートでできたほぼ動かないお家は高モジュラスが適しているといえます。
言葉だけだと難しいかと思いますので弊社が使っているシーリング材の性能試験データを表でご覧ください。

項目 規格 結果
1 クラス F-12.5E
2 スランプ(mm) 3以下 0
3 3以下 0
4 弾性復元性(%) 40以上 75
5 定伸張下での接着性 破壊してはならない 破壊なし
6 圧縮加熱・引張冷却後の接着性 破壊してはならない 破壊無し
7 水浸漬後の定伸張下での接着性 破壊してはならない 破壊無し
8 体積変化(%) 25以下 7
9 耐久性 JIS A 1439:2016 5.12 8020合格

これを見る限りでは結果が問題ないことが分かります。また弊社が使用しているシーリング材のカタログを見ると耐久性は10年とあります。
シーリング材の寿命が現在5~7年といわれていますのでそれを考えてもとてもお得です。

シーリング工事とは

ここまでシーリングとはどういうものなのか大体ご理解いただけたかと思います。
ではシーリングの工事はどのような目的でどのように工事が進められるのか見ていきましょう。

シーリング工事は外壁のつなぎ目や外壁とサッシの隙間などに高度の防水性・機密性をプラスすることを目的とした工事です。
シーリング工事をきちんと行うことで建物の隙間から雨水の侵入を防ぐことが出来ます。
ここでご理解いただきたいのは、雨水の侵入というのが部屋の中だけではないということです。

一般的に雨漏りというと部屋の中にポタポタ落ちるのを考えるかと思いますが、家の基礎などに雨水が侵入するとシロアリ被害にあったり、木材が腐ったりと良いことは一つもありません。

いつも家族を守ってくれている大切なお家なので、長く住み続けるためにも一定期間になりましたらシーリングの工事は行って頂けたらと思います。

シーリングの工事を適切に行うのには雨水の他にも地震で建物が揺れたときや強い風の風圧にも部材間のつなぎ目の動きにシーリングが伸び縮みをし、家を守ってくれるのに重要な役割を担っています。

常に紫外線を受けている部分ですので約5年ほどするとひび割れ肉痩せ、剥離などの劣化が始まります。
放置を続けると建物全体の劣化をスピードアップさせます。
正常に機能を果たしているか紫外線をよく受けている場所で見てみるとよいかもしれません。

また、シーリングの打ち替えをするなら10年とよく書かれていますが、できたら7年くらいから遅くても10年と考えた方が良いかもしれません。

シーリングの打ち替えは半分の値段がほぼ足場代になってしまうので、シーリングの打ち替え時期に外壁塗装や屋根塗装をしてしまうのが一番理想的かと思います。

増し打ちと打ち替え

シーリング工事には増し打ち打ち替えという2種類のものがあります。
基本的に外壁塗装工事で一緒に行うシーリング工事は打ち替えの工事になります。

打ち替え

古いシーリングを撤去して新しいシーリング材を入れます。
メリット:防水効果と柔軟性が十分高くなります。
デメリット:特にありません。しいて言えば価格が増し打ちより高いですが古いシーリングを撤去して新しいものに変えているのであまりデメリットと考えていただかない方が良いかと思います。

増し打ち

古いシーリング材はそのままでその上に新しいシーリング材を入れます。
メリット:古いものを剥がす必要がないのとシーリング材を使う量も少ないので費用が安いです。
デメリット:古い目地の状態が悪いと新しく入れたシーリング部分だけ剥がれてしまう恐れがあります。

増し打ちについてはこんなデメリットがあるのにやる人はいるのかな?と思われるかもしれません。
こちら2つのシーリング工事には正しい使い分けがありますので次で見てみましょう。

正しい使い分け

増し打ちや打ち替えは安く抑えたいなら増し打ちでという意味で使われるのではなくシーリングの状態や場所によって使い分けを行います。

基本的にシーリング工事は「打ち替え」です。
古いシーリング材を撤去して新しいものにした方が防水性も上り古く固くなったシーリング材の柔軟性も問題がなくなります。
また耐久性も上がりますので手間や費用はかかりますがシーリング工事は打ち替え工事をした方が良くなると考えてください。

増し打ちは窓やドアなどのサッシ周りのシーリングです。

サッシ周り

サッシ回りは替えるためにカッターを入れると奥にある防水紙を誤って切ってしまい雨漏りの原因になりかねません。せっかく替えたのに替えた途端雨漏りしてしまったなんて嫌ですよね。

このような理由でサッシ周りは打ち増しを行います。

また、入隅という部分も増し打ちで行います。
※入隅とは二つの壁が内向きに入りあってできる角の部分(凹になっている角)のことです。

入隅

この部分は構造上の問題で古いシーリングが撤去できず、無理やり剥がしてしまうと建材を傷つけてしまうため増し打ちが適しています。

他にもALC(軽量気泡コンクリート)の外壁も増し打ちで行うことがありますがこれは専門家にしっかり点検していただいた上で判断するようにしてください。

シーリング工事の手順

シーリングの打ち替え工事の場合の手順を見ていきます。

①古いシーリングの除去

シーリング除去

②清掃

③バックアップ素材・ボンドブレーカーの取り付け

こちらは必要に応じて作業を致します。

④マスキングテープによる養生

養生
シーリング剤が壁につかないようにマスキングをします。

⑤プライマーの塗布

プライマー塗布
シーリング材を目地に接着するプライマーを塗布します。

※プライマーとは

・接着剤と表面との密着性を高める
・表面を密にして接着剤が付きやすくする
・被着材同士のなじみをよくさせる
上記3つの特性を持つ下塗り塗料です。

⑥シーリング材の充填

充填
充填作業は職人の判断や技能によって左右されます。

⑦ヘラでならす

充填したシーリング材をヘラで押さえて圧着させます。
機密性を高めて余分なシーリング材を除去し、表面をきれいに整えます。
普通に作業をすれば画像のような仕上がりになります。
均し

⑧施工完了

シーリング剤が乾く前にマスキングテープを剥がします。
シーリング終了

シーリング工事で知っておくと安心なポイント

シーリング工事には知っておくと安心できるポイントがありますので紹介していきます。

①シーリング材の有効期限

シーリング材は有効期限があります。
現場の人間が知らないことはないと思いますのでシーリング材は期限内のものを使っていただけるか確認するだけしてみて良いかと思います。

②雨天・降雨は工事をしない

多少の小雨はと思う方もおられると思いますが、無理に進めると性能が低下してしまいますので作業は中止していただきたいところです。
もし早く工事を終わらせてほしいと思っていたとしても、雨の日は注意が必要です。

③シーリング工事の実績があるかないか

シーリング材の充填は手順だけ見れば簡単なように感じますが、各施工個所に合わせて現場に適したシーリング材や器具を選び、確実に丁寧に作業をしないといけない部分です。
雑な工事になると後々にひび割れや水漏れなどの不具合につながります。
実績があるかないかは大きなポイントになりますので、安心して任せられる会社さんなのかはしっかり確認してください。

まとめ

今回はシーリングについてお話させていただきました。
昔はこんな工事しなかったけどと言われるお客様もたまにいらっしゃいますがサイディングと言われる画期的な外壁ができたことで新しい手入れが必要となっています。
間違えていただきたくないのは昔の家の方が良いのかと言えば必ずしもそうでないということです。
断熱性や気密性、耐震については近年の家の方が断然上です。
きちんとメンテナンスをすれば長く住めるお家なので、昔の家は放っておいても平気だったとは言わず、定期的なメンテナンスを行ってください。

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